CALM & PUNK GALLERYでは、フィリオ社との協力のもと、7/7(水)~7/25(日)にて、企画展「ディスディスプレイ」を開催致します。
本展が契機とするのは、「ディスプレイ派」という概念。これは、主にポスト・インターネットアートの文脈において、液晶ディスプレイのイマージュや物質性を扱う美術作品、またそれらを制作する人を指すものとして用いられてきました。本展では、この「ディスプレイ派」の手つきをポスト・インターネットアート的文脈からではなく、展示空間内にイメージデータをインストールする者=インストーラーの存在をもって再検討していきます。
そうすることで、通常は複製可能であるデジタルのイメージデータが、展示空間内において固定され、「それでしかない」ー つまりユニークな状態となる可能性や、イメージデータを展覧会において「そうでしかない」状態たらしめる展覧会企画者/作家/インストーラー等々の関係構造を捉え直していきます。
作品制作は、いずれも1994から99年生まれ、ポスト・インターネットアートというバズワードの影響をもろに受けつつも、「インターネット」の肌感がポスト・インターネットアートのそれとは異なる世代の作家たちによるもの。
大西晃生、落合晴香、Dave Kabata、Dolphin Feeling、 根岸桃子、布施琳太郎、八木幣二郎、山口梓沙の8名がそれぞれ作品を制作し、展覧会企画と展示空間へのインストールは竹久直樹、米澤柊、しばしん、臼井達也らによって運営される「フィリオ社」というディスプレイインストール業社が行います。
また、本展覧会に併せて冊子の刊行も予定。この冊子は、そもそもイメージデータが「それでしかない」状態、とはどのようなことなのかを検討すべく、フィリオ社に加え、肥高茉実、柴田(パソコン音楽クラブ)、フィルマ(うしお鶏+西村梨緒葉)、cha-bowらの制作物がインストールされます。
本展は、インストールという視座から展覧会の枠組みを捉え直し、展覧会における「表示」の可能性を模索するものになります。